MAGUMA

2018 / 1303×1303, oilpainting on photo on canvas

2018年1月に開催した展覧会『FUJI PUNK FESTIVAL 2018』に展示した作品。スタートバーン株式会社主催の『富士山展1.0 ー来るべき未来のためにー』にアーティスト・グループ、グロイスフィッシングクラブとして参加し、展覧会内展覧会を開催しました。
全体のテーマは「富士山」。
グロイスフィッシングクラブはキュレーターを展覧会ごとに召喚するというコンセプトで活動しているグループであるため、「富士山」をキュレーターとして召喚し、各々の作品を制作しました。
私は富士山とのやりとりにおいて感じたことを作品化しました。
また、展覧会会場が建物の地下に位置することからその構造を利用し、再奥の地下2階に配置した『MAGUMA』を、反転した富士山の山頂に位置するものとし、地下から山頂へ一気に噴出するマグマを、山頂から直接見下ろすイメージで描きました。そのマグマは、人々に与えられたイメージに反逆する富士山の意志の予兆です。
ステイトメントは、展覧会HPにて公開していたもの。

statement
Fujiは怒っていた、と思う。 少なくとも私はそう感じた。 2017/12/29の年の瀬に富士山を訪れた時、私たちは富士山を登ることもできず、洞窟に入ることもできなかった。 Fujiが呼びつけたから来たのに、チャイムを鳴らしたら沈黙。そんな感じ。 私はFujiのことを色々誤解していた。 美しい山。日本の象徴。 それは実物を見ても感じたが、同時にまったく知らなかった側面もあるのではないかと思った。 最後に富士山が噴火したのは1707年。 それまでの噴火活動で噴出したMAGUMAが形成した洞窟が女性の胎内に酷似していることから胎内洞窟と呼ばれ、生まれ変わり経験や子宝祈願/安産祈願に役立っている。 しかし、本当の富士山の姿は果たしてそんなものなのだろうか。 休止中のこの312年の間に人々はとんでもないことを忘れてしまったのかもしれない。Fujiはまぎれもなくただの山でありMAGUMAなのである、ということを…。

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